合同会社ヒカリミライ

合同会社 ヒカリミライは、就労継続支援A型事業所である。就労継続支援A型事業所は、難病や障害のある方が「雇用契約」を結び、サポートを受けながら安心して働くことができる会社だ。
同社は、身体、知的、精神障がい、難病を持ちの方に対して自分を大切に、思いのままに、働きたいという気持ちを大切にしているそうだ。
今回、秋のスポーツの祭典で佐賀県に訪れる方に向けて 佐賀のお土産を紹介する“S-1アワード”に、利用者が手掛ける「リスカローズ」をエントリー。縫製部の責任者である薬師琢己氏にエントリーした理由やその商品の魅力を伺った。

薬師氏と、合同会社ヒカリミライの安部代表社員とは幼なじみ。合同会社ヒカリミライは、もともとトスログVOL.1でもご紹介したように、宅配弁当や製菓等を行っていた。
一方、薬師氏は、もともとアサヒシューズで勤務、またその後15年、中国で靴の生産加工に携わっていたそうだ。
帰国後、「モノづくりに進出したい」という阿部氏と意気投合。縫製部の責任者として看板商品になるべく覚悟を決めて「リスカローズ」を開発したという。薬師氏の「リスカローズ」を見る目は自分の分身のような眼差しで愛着を感じさせた。

「『かすり』を下から読んで「リスカ」にしたことで響きの良い名前になりました。なんかカッコいいでしょ」と茶目っ気たっぷりに話す薬師氏。
「かすり」とは、鳥栖市の隣、久留米市での伝統産業「久留米絣」から来ていて、リスカローズは「久留米絣」と「岡山デニム」を用いて制作した薔薇の造花だ。
「デニム素材だからカジュアルはもちろん、フェミニンなスタイルにも合わせやすい一輪です。風合いのある生地で繊細な雰囲気を醸し出し、おしゃれな印象を与えます。自由な発想で楽しむことができ、ユニークなデザインの絣の花が、ライフスタイルを彩ってもらえれば光栄です」と薬師氏は、話す。
実際の商品を見るとシックな感じで色合いの良さが感じられる。インテリアとして重宝しそうだ。

すごいことに、このリスカローズは、就労支援の利用者が丁寧に葉の一枚一枚からハサミで裁断して形作っている。薬師氏は「利用者によってどうしても出来栄えが違ってくる」と話す。作り方を丁寧に指導することも薬師氏の仕事の一つだ。ただ、ヒカリミライは裁縫業務だけでなく、宅配弁当の製造や、清掃、PC作業など、様々な仕事がある為、利用者の希望や適性に合わせて調整することができるそうだ。

薬師氏は、「せっかくの機会ですので『リスカローズ』の販売を通して良い印象を持ってもらいたいですね。また、久留米絣を通して伝統工芸品の良さを知ってもらえたら嬉しいです。」と話す。
「久留米絣は、純正の天然藍を使って、50回以上繰り返し染め上げます。洗うたびに紺色が冴え、白色とのコントラストが一層美しく映えます。時とともに藍の変化を楽しめるのも、久留米絣独特の魅力といえます。素朴な中にもキリリとした色合い、そして藍の香りは、多くの人を惹きつけてやみません。
そんな久留米絣と岡山デニムのコラボレーション商品の造花「リスカローズ」です。ぜひ、大事な人への贈り物やインテリアとしてぜひご購入下さい。」