ビストロ　オリジエ

オーナーは、鳥栖生まれ、鳥栖育ちの鳥栖っ子。中学校までバレーボールに熱中した後に「料理」に興味を持つ。生まれ育った鳥栖で美味しい料理が食べられるお店をもっと増やしたい。この想いは行動を伴い、小郡市の平岡調理製菓専門学校へ入学。同校にて調理に関する「基礎」を学び、卒業。
その後はブライダル企業の洋食部門、福岡市内のレストランでフランス料理に関する専門的な技術とおもてなしの精神を学んだ。それから地元鳥栖へ戻り、数店の飲食店で働き、創業を志すことになる。

専門学校卒業後に複数の飲食店で修業した髙田さんが創業を志したのは25歳。自分のイメージするお店にマッチする物件や条件について具体的な情報収集を始めていたという。「創業セミナーに参加してみたり、物件の内見に行ったりして燃えてました（笑）」と語る。
創業について学ぶにつれて、自己資金の必要性や家族の理解を得ることが重要だったと振り返る。創業資金を貯めるべく、1年間必死に働き、100万円を貯めた。それからは時間をかけて練り込んできた創業計画書のブラッシュアップ、金融機関への借入準備、物件の契約・工事を経て遂に令和3年12月に念願の飲食店をオープンした。

ビストロオリジエで提供される料理は髙田さんのこだわりに満ちている。手作りに拘ったテリーヌや自家製ハムを見せてくれた際の笑顔が印象的で、とても料理が好きなんだなと感じさせてくれる。仕入れに拘ったオススメ商品として「黒毛和種経産牛のステーキ」を紹介してくれた。佐賀県白石町川崎畜産のご家族が丹精込めて育てた牛に惹かれて、味とストーリに共感し取引を続けている。ステーキに使用するソースももちろん手作り。料理に合うようにと力を入れるボトルワインも赤・白と10本ずつストックしている。
店舗内装も長く滞在してもストレスなく、安心感が湧くようにと、グレー・ウッド・ブルー・ホワイトを基調とした空間となっている。カウンター席にそれぞれ設置されているライトは配膳された各料理をライトアップし、特別な時間を演出してくれる。

「一人で料理、接客をしているので、今まで広く自店の宣伝をあまりしてきませんでした。今まではお客さんの紹介等で招いた方をゆっくりとおもてなしさせてもらいました。」「今後はトスログを通じて、ビストロオリジエに興味を持ってくれるお客さんの輪を広げていきたいですね。」「少し分かりにくいお店ですが、少し勇気を出してお店の中を覗いてみて欲しいです（笑）。」

今後のビジョンは美味しいと思っていただけるフランス料理をカジュアルに楽しんでほしいと語る髙田さん。「一人一人のお客さんを大事にして、繋がりを作り、多くの方に愛されるお店に成長させることが目標。」「もっと自店に取り入れる事の出来る料理の研究のためにたくさん食べ歩きしたい。」と意欲に燃える。
髙田さんは取材の最後に、東京有名シェフから直接頂いたというお気に入りの料理本へのサインを嬉しそうに見せて、「自分、料理が好きなんですよね。」と笑顔を見せた。